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伊藤 隆哉*; 佐藤 裕之*; 碓井 志典*; 戸田 幹雄*
三菱重工技報, 43(4), p.45 - 49, 2006/12
三菱重工業は、国家プロジェクトであるFBR開発に初期段階から参画し、機電メーカの一員として取り組んできた。2050年前の商業ベースでのFBR導入を目指し、日本原子力研究開発機構を中心とした体制で1999年度から開始されたFBRサイクル実用化戦略調査研究においては、主体的役割を果たしている。今般、主として開発すべき炉(主概念)としてナトリウム冷却炉が国レベルで選定された。本ナトリウム冷却炉は当社提案に基づくもので、経済性向上のため、ループ数の削減,上部流出入配管システムによる配管短縮化,中間熱交換器へのポンプ組込みなどの革新技術を採用した斬新な概念である。今後、2025年頃までの実証炉の実現(運転開始)に向け、実用化開発が国レベルで加速推進されることになり、当社も提案者として果敢に挑戦していく。
宇賀 丈雄; 白木 万博*; 本間 敏秋*; 松林 博*; 稲塚 久*; 中島 宣文*
三菱重工技報, 17(3), p.350 - 362, 1980/00
ポンプとしては比較的単純な回転体構造から成る単段両吸込型の余熱除去ポンプについて主に実験的な立場から耐震性の検討を行った。その結果、(1)ポンプの主要部分の固有振動数が地震の卓越振動数よりも十分大きい場合、地震に対してポンプの運転機能におよぼす影響はほとんどない。(2)PWR用余熱除去ポンプが実際に取付けられている場所を考慮して耐震裕度は動的設計加速度の約5倍あることが確認された。(3)ポンプの回転子-軸-軸受系の振動特性としてはポンプのwear ring部の流体減衰効果が大きいため、地震に対する励振効果を十分抑制できる。(4)wear ring部の流体間隙部を静止構造体とみなすより、回転による遠心力による加圧効果を考慮した方が回転子-軸-軸受系の動力学的特性を評価する精度が向上する。などが得られた。